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昭和27年の新国語図録

丁寧に誠実に作られている夏葉社の『昔日の客』を読みました。
あんまり表紙がきれいなので、新国語図録で調べると浅緑色でした。

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いろいろな緑色がありますね~

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この図録は昭和27年発行で32年刷りのものです。
関西の高校でZが使っていました。

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『平家物語』で白拍子が出てきますが、これを見ると改めて納得できます。
定価120円ですが内容は充実していますし、軽いしコンパクトで使いやすいのです。

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京都みやげのショコラの色は萌黄色でした。

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実は『平家物語』を読んでいるとわからないことだらけで、「良い図鑑がないかしら?」とぼやいていると、Zがこれを出してきたのです。

捨てることが嫌いで何でもとっておくZ、彼の部屋は「入室禁止」状態です。
片や整理のための整理をする私、いざという時はあれもない!これもない状態・・・
はてさてどうすべきかと頭を抱えて考え込んでおります・・・

06:58 | | comments (5) | trackbacks (0) | edit | page top↑

女の不作法

電車の中で化粧はしませんが、他は思い当たる事ばかりでした。
「木で鼻を括る・話の腰を折る・・・」すべて思わず知らずやっております。
もうこの年になりますと注意してくれる人もおりませんし、身につまされる話ばかりでした。
『男の不作法』も出ています。
こちらもぜひとも読まなくてはいけません。

女の不作法
内館牧子
幻冬舎

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皇太子妃美智子様の相談役、精神科医、作家・・・として神谷氏を見ておりましたが、なんと天から二物以上のものを与えられて、そして自分を厳しく律し、まるで激動の昭和の偉人物語を読んでいるようでした。
中ほどに幼い頃の二人の坊やとの写真があり、その息子さんのほどけるような笑顔に引き付けられたのです。
これで彼女の育て方や生き方がすとんと胸に落ちました。
是非是非その写真をご覧下さい。

人生は生きがいを探す旅
神谷美恵子
三笠書房

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生きる座標軸が見えない現代に、しっかりと自分を持っている希林さんの玉のような言葉集です。
「五欲を離れずして六根清浄を得る」など仏教の教えも自分のものにされていました。

一切なりゆき
樹木希林
文芸春秋

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またオルレアです。
切ると横から脇芽が出て次々と咲いてくれるうれしい花です。
清楚で静かな姿でしょう?

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内館牧子・神谷美恵子・樹木希林氏それぞれにしっかりと自分を確立した女性の話に引き込まれ、思い巡らす5月です・・・


         我という人の心はただひとり
               我より他に知る人はなし

                        谷崎潤一郎


         
06:50 | | comments (8) | trackbacks (0) | edit | page top↑

憧れの高峰秀子さん

高峰さんが亡くなって10年位になりますが、養女の斎藤明美さんが彼女のエピソードや遺した言葉・文章をまとめてすてきな本にされて出版しています。

煙のようになって消えていきたいの
斎藤明美
PHP研究所

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引き出しはどこを開けてもきちんと整理されていました。
物を選ぶ目の確かさと大切にする姿勢が半端ではありません。

高峰秀子の引き出し
斎藤明美
マガジンハウス

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昭和50年代に私が初めて買った高峰さんの本です。
装丁は安野光雅氏でした。
今改めて開いてみると、丁寧に作られたすばらしい本です。
あの当時ネットはなくて、只々本が増えるのがうれしくてたまりませんでした。

台所のオーケストラ
コットンが好き 
高峰秀子
潮出版社

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江戸時代には大名のお屋敷が多々あった麻布界隈、そこに高峰さんの家があります。
何と松山善三氏とおふたりの表札がまだ掛けてありました。
裏に回ると庭には大きな木々が空に伸びています。
「あーここで高峰さんが暮らしておられたのか・・・」と同じ景色を眺めてうれしくなりましたよ!

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<美しく老いることは不可能だが、静かないい顔に近づくことはできる。人間の顔が「顔」になるか単なる「ツラ」に終わってしまうかは当人の心がけ次第>        高峰さんの言葉です。


06:11 | | comments (4) | trackbacks (0) | edit | page top↑

庄野潤三の本

山の上の家
     庄野潤三の家
夏葉社

2009年88才で亡くなった庄野氏の作家案内のような本です。
家族に囲まれ静かに亡くなられた様子や書斎など生田の家の写真、家族や氏を巡る人たちの話など、興味尽きない本でした。
収録されている『青葉の笛』で、先の戦争で氏は人間魚雷の人員配置になり、親友に永遠の別れを告げに行き終に大声で泣き出す場面は、読んでいて涙が止まりませんでした。

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40代で初めて氏の本に出合い「こんな退屈な本は読めない!」と2、3ページでほうりなげました。
それが60代で再び手にして、氏の日常を淡々と描かれているものを読んでいると、切なくて温かくやさしい気持ちになっていくのです。

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氏の20人ほどの友人との交わりの本です。
何と大切に丁寧にされているのでしょうか?


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『プールサイド小景』等の短編集は初期の作品で、家族関係を鋭く描かれて、難しいものでした。
『うさぎのミミリー』は後期の作品で自分の老い・孫の成長・そして家族や近所や親戚・・・などの思いやり溢れる暮しの描写にひきこまれていくのです。

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氏は食事を大切にされて、酒も野菜も甘いものもお好きでした。
そして奥様もすべての暮し上手で、私の憧れの人です。

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「みなこの世に偶然居合わせただけの存在、だから互いにつかの間の関係を大切にしたい」が庄野文学の根っこです。
絶望の淵に立った戦争体験があるだけに、説得力があるのでしょう・・・
心さびしい現代、どうぞ庄野文学で温まってください。

08:41 | | comments (4) | trackbacks (0) | edit | page top↑

原民喜をたずねて

原民喜の名前は知っていますが、作品は読んだことがありませんでした。
縁あって<フィールドワーク原民喜の「夏の花」を歩く>に参加しました。
案内人は若い女性で,ゆかりの地を訪ねたのです。

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世界平和記念聖堂が出発点です。
1882年初めて広島に宣教にきた神父に原家が空き家を貸し、後々この地にできた教会です。

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民喜の生家跡には大きなマンションが建っていました。
彼の家は裕福な繊維業でした。

これは被爆柳です。
彼は自宅で被爆し、ここを歩いて避難したのです。

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栄橋です。
周りは火の海で避難者であふれていると、『夏の花』にあります。

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縮景園です。
多分ここに民喜は座り、火の手のあがった向岸を見たのですね。

ここは今は広島の観光地ですが、その時を思うと胸がつまりました・・・

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町中の寺の一番奥に原家の墓がありました。
墓参りをすると民喜が身近に感じられました。

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広島東照宮は民喜が野宿して、手帳に被爆の惨状を記録した地です。
追悼碑がありました。

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先の戦争時には生まれていませんし、ひもじい思いもしていないし・・・
そんなことはすっかり忘れて平和ボケしていました。
実際にその地を歩き、改めて民喜の作品を静かに読みたいと思っています。

06:53 | | comments (4) | trackbacks (0) | edit | page top↑