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庄野潤三の本

山の上の家
     庄野潤三の家
夏葉社

2009年88才で亡くなった庄野氏の作家案内のような本です。
家族に囲まれ静かに亡くなられた様子や書斎など生田の家の写真、家族や氏を巡る人たちの話など、興味尽きない本でした。
収録されている『青葉の笛』で、先の戦争で氏は人間魚雷の人員配置になり、親友に永遠の別れを告げに行き終に大声で泣き出す場面は、読んでいて涙が止まりませんでした。

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40代で初めて氏の本に出合い「こんな退屈な本は読めない!」と2、3ページでほうりなげました。
それが60代で再び手にして、氏の日常を淡々と描かれているものを読んでいると、切なくて温かくやさしい気持ちになっていくのです。

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氏の20人ほどの友人との交わりの本です。
何と大切に丁寧にされているのでしょうか?


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『プールサイド小景』等の短編集は初期の作品で、家族関係を鋭く描かれて、難しいものでした。
『うさぎのミミリー』は後期の作品で自分の老い・孫の成長・そして家族や近所や親戚・・・などの思いやり溢れる暮しの描写にひきこまれていくのです。

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氏は食事を大切にされて、酒も野菜も甘いものもお好きでした。
そして奥様もすべての暮し上手で、私の憧れの人です。

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「みなこの世に偶然居合わせただけの存在、だから互いにつかの間の関係を大切にしたい」が庄野文学の根っこです。
絶望の淵に立った戦争体験があるだけに、説得力があるのでしょう・・・
心さびしい現代、どうぞ庄野文学で温まってください。

08:41 | | comments (4) | trackbacks (0) | edit | page top↑
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Comments

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こんにちは、kokoさん
本は読む時期がありますね
昔、読んで面白かった本が今読むとつまらないこともあります
昔は本屋さんで本を買って(本屋に入ると強迫観念が出て
必ず1冊は買っていました)読まずに積読していました
レコードもそうですね 買って1度も針を落とさないレコードもあります
今は、そんな無駄な買い物はしません
でも、図書館で借りて読まずに返すことが最近多いです
庄野潤三さんですか、覚えておきますね
by: ヨッシィー | 2018/12/10 12:49 | URL [編集] | page top↑
#
この頃あまり読書ができていませんが、この人の本を読んでみたくなりました!
by: kinoko | 2018/12/11 08:04 | URL [編集] | page top↑
# Re: タイトルなし
ヨッシィー 様

 おはようございます。
 本屋さん、レコード店・・・若い頃はその雰囲気も好きでした。
 LPレコードの包みを抱えた満足感はたまりませんでした。
 今スマホですべて解決ですが、???わかりません。
 無駄なくひたすら便利の世の中ですね~
 庄野文学はその対極でしょうか?
 ヨッシィーさんの感想をお聞きするのを楽しみにしておりますv-82
by: koko | 2018/12/11 08:22 | URL [編集] | page top↑
# Re: タイトルなし
kinoko様

 おはようございます。
 お若い方の感想をぜひともききたいです。
 読めるかな?ふふふ!v-10
by: koko | 2018/12/11 08:24 | URL [編集] | page top↑

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