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山の上の家を訪ねて

去年夏葉社から出版された『庄野潤三の本 山の上の家』です。

緑の葉越しの書斎写真のカバーを外すと、深い緑の地色に息子さんを描いた庄野氏の絵が浮かぶ美しい表紙の本です。
なかには多くの写真もあり、夏子・龍也・和也さんがもっと近しい存在に思えました。
そしてこの本から庄野家が年に2回自宅開放されると知りました。
氏の作品の舞台は自宅が多いのです。
「行きたいなあ、でも生田は遠いなあ・・・」と思っていると、偶然にも機会が巡ってきました。

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書斎の本棚です。
ご自分の本やお気に入りの本、何度も繰り返して読みこまれているのでしょうね。
古さや傷み具合が部屋に落ち着きを醸し出しています。

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文中に何度も登場する井伏鱒二氏紹介の備前の水がめです。
奥の方には見学者がいっぱいでしょう!

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やさしさが伝わる氏の直筆の子供さんや鳥の絵です。

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本に何度も出てくるピアノです。
庄野家の仏壇で子供さんたちは山の上の家に来られると、いつでもまず手を合わせてお参りをされ、それを氏はたいそう喜ばれていました。

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庄野家の人々は手紙を大切にされて、すぐにお礼状を書くことが日常で当たり前のことでした。
手紙類もいろいろと展示されていました。

実は訪問の前日に書きやすい筆記具を買い、老眼鏡を作り直していた私です。
肘の痛みや視力低下で書くことが億劫になっていました。
「あーつながっている!」と出合いに驚きました。

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リンクしている12月のブログにも書きましたが、40代の時初めて氏の本を読み「こんなのは読めない」と放り出しました。
ところが年を重ねて再び手に取ると、かわいた土に水が浸み込むように、閉ざされた心が温かかさで満たされていき、むさぼるように今読んでいます。
「みなこの世に偶然居合わせただけの存在、だから互いにつかの間の関係を大切にしたい」「ゆっくり着実に」を氏の本から教わりました。
私もとうとうおまけの人生の域に入りました。
本・人・時・・・すべての出合いを大切にゆっくりと静かに生きたいです・・・

(生田は神奈川県川崎市にあります)
06:31 | | comments (8) | trackbacks (0) | edit | page top↑
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Comments

#
こんにちは、kokoさん
今回の旅行の目的はここですか
(前回のコメントからの想像ですけど)
ヨッシィーは、庄野潤三さんの本は読んだことないですが
kokoさんは、読めないと放り出していても
何か引っかかるものがあったのでしょうね
お好きな本と出会い、作者の方をもっと知りたいなんて素敵ですね
一緒に旅行に行かれた方も庄野潤三さんのファンなんでしょうね
by: ヨッシィー | 2019/02/21 17:33 | URL [編集] | page top↑
#
まさに人生の「いま」出合うべくしての再会だったのかもしれませんね〜本当に大切なものは身近な日々にあるということを気づかせてくれますね。
by: kinoko | 2019/02/21 18:52 | URL [編集] | page top↑
#
東京の旅、充実の旅でしたね。
そこにしかない、作家の文学館や書斎や、記念館や、邸宅など、東京にはさまざまあるのでしょうね。
息づかいが、今でも感じられることでしょうね。

落合シェフのお店に行かれたのですね!
パスタの茹で方は、以前落合シェフがテレビで教えていたことを、今でも実践しています。
ちょっとしたことなんですけれど、プロのコツは、なるほど・・と思うことばかりですね。
by: ぱす | 2019/02/21 19:05 | URL [編集] | page top↑
# Re: タイトルなし
ヨッシィー様

 おはようございます。
 ふふふ!同行は道案内人のBです。
 彼女も庄野氏の名前すら知りませんでした。
 それがふしぎなご縁で私以上に感激していました。
 若い感性がうらやましかったですよ。
 正に「百聞は一見に如かず」を目の当たりにしました。

 次は深川にしますので読んでいただけたらうれしいですv-81
by: koko | 2019/02/22 08:17 | URL [編集] | page top↑
# Re: タイトルなし
kinoko様

 おはようございます。
 「大切なものは身近な日々にある」ああ!そうなのですね!
 『青い鳥』の話を思い出しましたv-218
by: koko | 2019/02/22 08:20 | URL [編集] | page top↑
# Re: タイトルなし
ぱす様

 おはようございます。
 さすが!落合シェフの教えを実践されていますか、うーん!
 基本ですがむずかしいですよね・・・

 東京はどんな遊び方・動き方・・・すべて叶えるメガタウンであることを改めて確認できました。
 体力や財力があればそれはおもしろいでしょうね~
 あちこち歩きまわりましたが、圧倒的に若い人です。
 私と同年齢を地下鉄で探してもいないのです。
 下町を歩くとぽつぽつ見かけましたが・・・
 あーそれと神田の古本屋、神保町でちらほらと・・・

 いいものも見ましたが、考えることもありました。
 これが旅のおもしろさでしょうかv-456
by: koko | 2019/02/22 08:33 | URL [編集] | page top↑
#
そうですか、山の上の家に行かれたのですね。
聖地巡礼、ですね。
わたしも好きな本の舞台を訪ねるのがすきです。
目の前に今ある景色の向こうに、登場人物が見えてくるのですよ!これはもう堪らない快感です。

深川にもいらしたのですね。
私も、宇江佐真理さんの伊三次シリーズの舞台を訪ねて深川を歩きました。
次の記事が楽しみです。

庄野潤三さんの作品は、丁寧な暮らしのお手本のように思えます。
夜、ご夫婦でハーモニカと歌を愉しまれる。嫉妬するほど素敵です。

by: yokkorin | 2019/02/22 13:22 | URL [編集] | page top↑
# Re: タイトルなし
yokkorin 様

 おはようございます。
 宇江佐真理さん?恥ずかしながら読んだことがありません。
 深川が舞台ですか・・・
 山本周五郎が好きですがそんな感じなのかしら?
 こんど探してみよっと!楽しみ!

 そうなんですよ。
 「母は一日中台所に立っていました」と夏子さんが話されていました。
 おいしい料理を食べて寝る前に歌を歌って・・・
 片や我が家はお互いのあら捜しをして、手抜き料理を食べての毎日です。
 生田でしみじみと反省をしました。
 おかげ様でやさしい気持ちになれましたv-22

by: koko | 2019/02/23 10:37 | URL [編集] | page top↑

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